トラックは日々の業務で欠かせない車両だからこそ、車検による稼働停止はできるだけ短く済ませたいもの。そんなときに活用できるのが、その日のうちに完了する「1日車検」です。

限られたスケジュールの中でも、最小限の時間で車検を済ませられれば、業務への影響を抑えられます。

本記事では、トラックの1日車検における実際の流れや1日車検を受けられる場所、当日スムーズに進めるためのポイントなどをわかりやすく解説します。

「車検は急ぎたいけど、内容や品質にも妥協したくない」とお考えの事業者さまは、ぜひ本記事を参考に、トラックの1日車検を検討してみてください。

トラック1日車検の流れ|受付~完了まで密着レポート

トラックの1日車検は、あらかじめ予約した日時に車両を持ち込み、点検・整備・完成検査までを1日で完了させる車検方式です。

本記事では、弊社アマギが実際におこなっている「トラック1日車検」の現場に密着し、当日の流れを取材しました。

事前の予約から、受付、点検、整備、そしてその日のうちに適合証を受け取るまで、1日で車検を完了させるためには、どのような段取りで進んでいくのかを次の8つのステップに分けてご紹介します。

  • ・【STEP1】車検受付
  • ・【STEP2】法定点検
  • ・【STEP3】整備
  • ・【STEP4】完成検査
  • ・【STEP5】メンテナンスのアドバイス
  • ・【STEP6】車検完了

1日車検は安心して任せられる体制が整っているのかといった点も踏まえて、現場の視点から丁寧に解説していきます。

【STEP1】車検受付

1日車検の当日は、まずご予約の時間に車両を持ち込んで受付を行います。主な必要書類は、次のとおりです。

  • ・車検証
  • ・自賠責保険証明書
  • ・自動車税の納税証明書
  • ・認印

これらを提出いただき、担当者が車両の状態や気になる症状をヒアリングします。

この時点で書類や部品の不備があると予約した日だけで車検が終わらなくなってしまう可能性があるため、しっかりと事前準備をしていただくことをおすすめします。

【STEP2】法定点検

診断の内容を踏まえつつ、国の定めた基準に沿った法定点検を実施します。

国家資格を持つプロの整備士が、ブレーキ・足回り・ステアリング・排気ガスなど、さまざまな項目について分解・点検を行います。

通常の法定点検と同様、チェックリストに沿って厳格に進められるため、短時間であっても内容に抜かりはありません。

【STEP3】整備

法定点検で確認された消耗品の交換や修理が必要な箇所については、点検中を進めながら都度お客様に電話でご相談のうえ、整備を実施します。

ブレーキパッドやワイパーなどの定番部品は在庫を常備しており、多くのケースでその場での交換に対応可能です。

予定外のトラブルが発生しても即時に判断・対応できる体制を整えているのが、1日車検におけるアマギの強みです。

【STEP4】完成検査

整備作業が完了したら、国家資格を持つ自動車検査員が最終チェックとして完成検査を実施します。

ブレーキやライト、排気ガス、下回りの状態など、法令で定められた検査項目に沿って、車検適合基準を満たしているかどうかの確認です。

検査に合格すると、当日に公道を走行可能となる「適合証」が発行され、正式な車検証が届くまでの間はその証明書で公道の走行が可能となります。

【STEP5】メンテナンスのアドバイス

清掃後は、整備内容や検査結果に基づいた説明が行われます。

整備記録簿や診断カルテをもとに、今回の車検で対応した点や今後注意が必要な箇所について、わかりやすくお伝えしています。

日常点検のポイントや、次回車検やメンテナンスの目安なども併せて案内されるため、継続的な車両管理にも役立つ内容です。

【STEP6】車検完了

すべての工程が完了したら、費用の精算を行い、整備記録簿・自賠責保険証書・適合証などの必要書類を受け取って終了です。

適合証は、後日届く正式な車検証が交付されるまでのあいだ、有効な証明書として使用できます。

これでトラックの1日車検は完了です。

トラックの1日車検を受けられる場所

トラックの1日車検を依頼できるのは、指定工場を所有している店舗に限られます。

1日車検を受けられる主なお店の種類と、それぞれの特徴・注意点は、次のとおりです。

ディーラーメーカー系列のディーラーでは一定の整備体制が整っており、即日対応可能な場合もある。ただし、予約できる日程が限られることも多く、費用もやや高めの傾向。
整備工場(指定工場)国から認可を受けた「指定工場」を持つ整備事業者であれば、店舗内で完成検査まで行えるため、1日車検の対応が可能。トラックの整備に慣れた指定工場では、対応スピードと専門性の両立が期待できる。
ガソリンスタンドガソリンスタンドでは、給油や洗車のついでに見積もりを依頼できる手軽さが魅力。ただし、店舗によってトラックに対応していないこともあるため、事前確認が必要。

どのようなお店でも、急な飛び込みでは対応できない可能性があるため、希望日に確実に対応してもらうには事前の予約が基本となります。

トラックの1日車検の注意点

トラックの1日車検は、効率よく車検を終えられる反面、整備内容や対応範囲には通常の車検とは異なる点があります。

1日車検を検討するにあたって押さえておきたい注意点は、次のとおりです。

  • 予約が必要になり飛び込み対応は難しいケースが多い
  • 当日中に車検が終わらない可能性がある
  • キャンセルや日程変更はリスクがある

これら、実際に1日車検を申し込む前に把握しておきたい注意点について解説します。

予約が必要になり飛び込み対応は難しいケースが多い

1日車検は「当日中に完了する」という形式ですが、予約なしの飛び込み対応には対応できないケースが多くなります。

トラックの1日車検に対応している業者は多くありません。車検の有効期限が迫っている状況では対応可能な店舗が見つからず、費用や日程の選択肢が狭まるおそれがあります。

とくに繁忙期や車検期日が迫っている場合は、スケジュールが埋まっている可能性が高く、早めの予約が不可欠です。

当日中に車検が終わらない可能性がある

車両の状態によっては、車検に関わる部分で想定外の部品交換や追加整備が必要になる場合があります。その際、必要な部品の在庫がなかったり、想定よりも工数がかかった場合は、当日中に車検を完了できません。

このようなリスクを回避するには、事前の予備点検や定期メンテナンスを受けておくことがおすすめです。車検より前に劣化している部品や整備が必要な箇所を事前に把握でき、車検当日までに必要な部品などの準備ができるためです。

1日でトラックの車検を終わらせたい場合「予備点検や定期メンテナンス+事前見積もり」という段取りで、結果的に最短・最小の時間とコストで車検を完了させやすくなります。

キャンセルや日程変更はリスクがある

特に注意したいのは、キャンセルによって車検の有効期限に間に合わなくなるリスクです。

再予約がすぐに取れなければ、車検切れとなり、そのままでは公道を走れません。仮ナンバーを取得すれば一時的に走行は可能ですが、有効期限は最長5日間で、申請にも手続きが必要です。

また、1日車検を予約していても、急な予定変更などでキャンセル料が必要になることがあるかもしれません。

こうした事態を避けるためにも、キャンセルや日程変更の際でも、期日までに間に合うかどうかや、キャンセル料のルールなどを予約時に確認しておきましょう。

トラックの1日車検の店舗を選ぶポイント

1日車検をスムーズに終えるためには、店舗選びが非常に重要となります。

同じ「1日車検対応」とうたっていても、整備体制やトラック対応の経験、部品在庫の有無などによって、当日の進行に差が出ることがあるためです。

トラックの1日車検の店舗選びで考慮したいポイントは、主に次の5つです。

  • ・トラックに慣れた整備士が常駐している
  • ・受付から完了までの目安時間が明確
  • ・その場で部品交換に対応できる体制がある
  • ・予備点検や事前見積もりに対応している
  • ・車検対応後のフォロー体制が整っている

これらのポイントについて、くわしく見ていきましょう。

トラックに慣れた整備士が常駐している

トラックは普通車とは異なり、積載量の違いや車体構造、制動系統など独自の仕様が多く、使用環境も過酷になりがちです。

そのため、車検整備には、トラック特有の構造や運用実態に関する知識と経験が求められます。

一般車を主に扱う整備工場では、トラックの対応に慣れていない場合もあるため、1日車検を依頼する際は「トラック整備の実績があるか」「担当整備士が大型車に精通しているか」を事前に確認することが重要です。

受付から完了までの目安時間が明確

「1日車検」といっても、受付から車両の引き渡しまでにかかる時間は店舗によって異なります。朝に持ち込んで夕方返却となるのか、数時間で完了するのかといった目安時間を事前に把握しておけば、業務スケジュールとの調整もしやすくなります。

予約時や見積もり時に、想定される所要時間を説明してもらえる店舗を選ぶことが理想です。

その場で部品交換に対応できる体制がある

点検中にブレーキパッドやワイパーなどの消耗品交換が必要になることは珍しくありません。こうした部品をその場で交換できる体制が整っていないと、1日で車検を終えられない可能性が出てきます。

よくある交換部品の在庫が常備されているか、当日の対応可否について事前に確認しておくことで、別日に再入庫しなければならないといった状況を防げます。

予備点検や事前見積もりに対応している

即日で車検を確実に終わらせるためには、当日までに車両の状態を把握しておくことが重要です。予備点検を実施している店舗であれば、部品の交換が必要な場合でも前もって準備でき、当日の作業がスムーズになります。

また、事前見積もりに対応している店舗であれば、複数の整備工場で費用や対応内容を比較しやすいメリットがあります。費用が明確になることで、コスト面でも納得したうえで依頼先を選べるため、満足度も向上するでしょう。

車検対応後のフォロー体制が整っている

1日車検では、限られた時間内で必要最低限の整備が行われることが一般的です。そのため、車検後に追加整備が必要になったり、後日気になる点が出てきたりする可能性もあります。

こうした場合に備え、定期点検の案内やアフターサポートの体制がしっかり整っている店舗であれば、長期的な車両管理も任せられるため、安心です。

トラックの1日車検は「アマギ」におまかせください!

アマギでは、トラックに対応した1日車検に対応しています。トラックに精通した経験豊富な整備士が常駐しているため、点検から整備・完成検査まで安心しておまかせいただけます。

予備点検後に事前見積もりをご提示しており、費用の透明性や比較検討のしやすさでもご満足いただいております。キャンセル時の料金は無料です。

事業で使用されるトラックの稼働を止めずに車検を完了させたい、車検後のメンテナンスやアフターサポートについても対応してもらいたいといったお客様は、まずはお気軽に無料見積もりフォームからお問い合わせください。