トラックのエンジン不具合は、エンジンがかからない・加速が鈍い・異音がする・白煙が出るなど、さまざまな症状として現れます。

バッテリーやセンサー異常など比較的軽度なトラブルから、オーバーヒートやエンジン損傷につながる重大な故障まで、原因はさまざまです。

本記事では、トラックで発生しやすいエンジン不具合について、症状別に原因・対処法・修理が必要なケース・修理費用の目安まで詳しく解説します。


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【トラックのエンジン不具合①】エンジンがかからない

セルは回るが始動しないケースや、完全に無反応になるケースなど、エンジンがかからない症状にはさまざまなパターンがあります。

特に冬場は発生しやすく、バッテリーや燃料系統の異常が関係しているケースも少なくありません。

考えられる原因

トラックのエンジンがかからない原因として考えられるのが、主に以下の4つです。

・バッテリー上がりや電装系のトラブル
・セルモーターやオルタネーターの故障
・燃料フィルターの詰まりや燃料ポンプの故障
・電子制御装置関連の故障

中でも多いのが、バッテリー上がりや電装系のトラブルです。特に冬場は気温低下によってバッテリー性能が落ちやすく、朝一番の始動時にトラブルが発生するケースも少なくありません。

また、セルモーターの故障やオルタネーター(発電機)の不具合によって、正常に電力供給ができなくなっている可能性がある一方で、セルは回るもののエンジンが始動しない場合は、燃料系統の異常も考えられます。

さらに、燃料フィルターの詰まりや燃料ポンプの故障、燃料不足などによって燃料が正常に供給されず始動できなくなるケースや、近年のトラックでは電子制御装置の搭載も進んでいるため、センサー異常やECU(電子制御ユニット)関連の不具合が原因となる場合もあります。

対処法

まずは、バッテリーが弱っていないか確認しましょう。ヘッドライトが暗い、セルの回り方が弱い場合は、バッテリー上がりの可能性があります。

ブースターケーブルやジャンプスターターで始動できるケースもありますが、再発する場合は交換や点検が必要です。

また、燃料残量や警告灯の点灯状況も確認しましょう。燃料フィルター詰まりや電装系の異常が発生している場合、警告灯が点灯しているケースがあります。

修理が必要かどうかと修理費用の目安

一時的なバッテリー低下であれば、充電やバッテリー交換で改善するケースもあります。しかし、何度もエンジンがかからない症状が発生する場合や、始動後も電圧異常・警告灯点灯などが続く場合は、電装系や燃料系統の点検が必要です。

また「セルが回らない」「焦げたような臭いがする」「異音がする」といった症状もある場合は、セルモーターや配線系統の故障が進行している可能性もあります。

修理費用の目安としては、バッテリー交換は数万円ほど、セルモーターやオルタネーター交換は数万円〜十数万円になるケースがあります。燃料ポンプや電装系の修理では、さらに高額になる場合もあります。

【トラックのエンジン不具合②】加速しない・パワーが出ない

アクセルを踏んでも加速しない、坂道で極端に失速する、積載時にパワー不足を感じるなどの症状は、燃料系統や吸排気系の不具合が関係している可能性があります。

考えられる原因

トラックが加速しない・パワーがでない原因として主に考えられるのが、以下の3つです。

・燃料フィルターの詰まりやインジェクターの不具合
・ターボチャージャーの故障
・DPF(ディーゼル微粒子捕集フィルター)の詰まりやセンサー異常

代表的な原因として多いのが、燃料フィルターの詰まりやインジェクター(燃料供給装置)の不具合です。燃料が正常に供給されなくなることで、アクセルを踏んでもエンジン回転が上がりにくくなったり、坂道や積載時に極端なパワー不足を感じたりするケースがあります。

また、ターボチャージャーの故障も加速不良の原因として挙げられ、特に荷物をたくさん積んでいる場合や上り坂で「まったく加速しない」と感じることがあります。

そのほか、DPF(ディーゼル微粒子捕集フィルター)の詰まりやセンサー異常、吸気系のトラブルによって、エンジン制御に異常が発生している可能性もあります。

対処法

まずは、エンジン警告灯やDPF関連の警告灯が点灯していないか確認しましょう。近年のトラックは電子制御化が進んでいるため、警告灯が不具合発見の重要な手がかりになるケースがあります。

また、黒煙が増えている、エンジン音が重い、燃費が悪化しているといった症状が同時に発生している場合は、燃焼不良や吸排気系の異常が進行している可能性があるでしょう。

修理が必要かどうかと修理費用の目安

一時的なセンサー異常やDPF再生不良であれば改善するケースもありますが、加速不良が継続している場合や、黒煙・異音・警告灯点灯を伴う場合は、修理が必要になる可能性があります。

「積載時だけ極端に失速する」「以前より明らかに加速性能が落ちている」といった場合は、ターボや燃料系統の故障が進行しているケースもあり、点検してもらうことがおすすめです。

修理費用の目安としては、燃料フィルター交換やセンサー交換であれば比較的軽度で済むケースもありますが、インジェクター交換やターボチャージャー交換では数十万円規模になることもあります。

【トラックのエンジン不具合③】異音・異常振動が発生する

エンジンからの異音や振動は、重大故障の前兆として現れるケースがあります。「いつもと違う音がする」「ふだん感じない振動がある」という違和感は、早期点検の重要なサインです。

考えられる原因

トラックから異音がする、異常振動があると感じる場合の原因は、主に3つです。

・エンジン内部の摩耗
・エンジンベルト類の劣化や部品の緩み
・エンジンマウントの劣化や燃焼不良
・燃料噴射系や吸気系の故障

たとえば「カラカラ」「ガラガラ」といった金属音は、エンジン内部部品の摩耗や破損、「キュルキュル」という音はベルトの劣化や張り不足が関係しているケースがあります。

また、アイドリング時の振動が大きい場合は、エンジンマウントの劣化や燃焼不良が原因になっている可能性もあります。

そのほか、燃料噴射系や吸気系の異常によってエンジンバランスが崩れ、通常より大きな振動が発生しているケースもあります。

対処法

まずは、どのタイミングで異音や振動が発生するかを確認しましょう。

・アイドリング時だけ発生する
・発進時に音が出る
・加速時に振動が強くなる
・エアコン使用時に異音が出る

これらの発生条件によって、原因が特定しやすくなる場合があります。金属音や強い振動が発生している場合は、無理な走行を避けることが重要です。

修理が必要かどうかと修理費用の目安

一時的なベルトの音など軽度な症状であれば、部品交換や調整で改善するケースもあります。しかし、異音や振動が継続している場合や、以前より症状が大きくなっている場合は、早めの点検が必要です。

特に「ガラガラ」「ガンガン」といった金属音や、車体全体へ伝わるような強い振動がある場合は、エンジン内部や駆動系に重大な異常が発生している可能性もあります。

修理費用の目安としては、ベルトやエンジンマウント交換は数万円ほど、異音の原因がエンジン内部の摩耗や破損だった場合は、部品交換や分解整備が必要となり、数十万円規模の修理になることもあるでしょう。

【トラックのエンジン不具合④】白煙や黒煙、青白い煙、異臭が出る

マフラーから白煙・黒煙が出ている場合や、焦げ臭い臭い・甘い臭いなどの異臭が発生している場合は、燃焼異常やエンジン内部トラブルが発生している可能性があり、煙の色によって、ある程度原因を推測できる場合があります。

考えられる原因

白煙・黒煙、青白い煙、煙に伴う異臭で考えられる原因は、主に以下の可能性が挙げられます。

【白煙】

燃焼室内へ冷却水が侵入している可能性があります。冬場は水蒸気によって白っぽい煙が出ることがありますが、異臭を伴う白煙が継続している場合は注意が必要です。

特に、ヘッドガスケットの吹き抜けによって冷却水が燃焼室へ入り込み、臭いを伴う白煙が発生しているケースでは、重大なエンジントラブルへ発展している可能性もあります。

【黒煙】

燃料が正常に燃焼できていない「不完全燃焼」の状態で発生しやすい症状です。原因として多いのが、インジェクターの詰まりや燃料噴射異常です。

そのほか、吸気系のトラブルによるエアフロー不足や、点火プラグ・点火コイルなど点火系の異常によって、燃料を燃やしきれず黒煙が発生するケースもあります。

【青白い煙】

エンジンオイルが燃焼している可能性があります。ピストンリングやピストンシリンダーの摩耗・損傷、バルブステムシールの劣化などによって、オイルが燃焼室へ入り込み、青みがかった煙が発生するケースがあります。また、煙が目立たなくても、オイルが焼けるような臭いがマフラーから出る場合もあります。

対処法

まずは、煙の色や臭い、発生するタイミングを確認しましょう。

・白煙が出続けている
・加速時だけ黒煙が増える
・焦げ臭い臭いがする
・甘い臭いがする

これらの症状は、原因特定の重要な手がかりになります。

また、オイル量や冷却水の減り方も確認しておくことが大切です。急激に減っている場合は、内部で漏れや燃焼が発生している可能性があります。

修理が必要かどうかと修理費用の目安

一時的なDPF再生や気温差による水蒸気であれば問題ないケースもありますが、煙が継続的に出ている場合や、異臭・出力低下・警告灯点灯を伴う場合は、点検や修理が必要になる可能性が高いでしょう。

修理費用の目安としては、DPF洗浄やセンサー交換であれば数万円ほどで済む場合もありますが、インジェクター交換やターボ関連修理では数十万円ほどになることもあります。

【トラックのエンジン不具合⑤】オーバーヒートしている

トラックのオーバーヒートは、冷却系統の異常によってエンジンの熱を正常に逃がせなくなることで発生します。無理に走行を続けると、高額修理につながるケースもあります。

考えられる原因

代表的な原因が、冷却水不足や冷却水漏れです。ラジエーターやホースの劣化・破損によって冷却水が漏れ、十分な冷却性能を維持できなくなるケースがあります。

また、ラジエーター本体の詰まりや冷却ファンの故障、ウォーターポンプの不具合によって、冷却水が正常に循環しなくなることもあるでしょう。

そのほか、サーモスタットの故障によって冷却水の流れが制御できなくなり、水温が異常上昇するケースも考えられます。

特に積載状態での長距離走行や夏場の高温環境では、エンジンへ大きな負荷がかかるため、冷却系の小さな異常がオーバーヒートへ発展しやすくなります。

対処法

水温計が異常値を示している場合や、ボンネット周辺から蒸気・異臭が発生している場合は、まず路肩などの安全な場所へできるだけ早く停車しましょう。

オーバーヒート時は、すぐにエンジンを停止したほうが良いと思われがちですが、エンジンを急停止すると、冷却水やエンジンオイルの循環が止まり、内部に熱がこもってしまうことで、逆にエンジン温度がさらに上昇してしまう可能性があります。

そのため、まずはエアコンを停止し、アイドリング状態を維持したままキャブオーバーを開け、エンジンへ外気が当たりやすい状態にして放熱を促しましょう。

その際、冷却水の量やラジエーター周辺からの水漏れがないかも確認しておくと安心です。

ある程度エンジン温度が下がり、状態が落ち着いたことを確認してからエンジンを停止し、点検や必要な処置を行いましょう。

また、高温状態のままラジエーターキャップを開けると、高温の蒸気や冷却水が噴き出し、やけどにつながる危険があります。点検は十分に冷えてから行うようにしてください。

※注意※
冷却水が完全になくなっている場合は注意が必要です。冷却水がない状態では、エンジンをかけ続けても冷却水は循環せず、冷却効果が期待できません。このような場合は、無理にアイドリングを続けず、エンジンを停止してロードサービスや整備工場へ相談することが重要です。

修理が必要かどうかと修理費用の目安

一時的な冷却水不足だけであれば軽度で済む場合もありますが、水温上昇が繰り返されている場合や、白煙・異臭・出力低下を伴う場合は、エンジン内部までダメージが広がっている可能性があります。整備や修理を依頼しましょう。

修理費用の目安としては、ホース交換や冷却水漏れ修理であれば数万円程度で済むケースがありますが、ラジエーター交換やウォーターポンプ交換では数万円〜十数万円になる場合があります。

また、エンジン内部へ損傷が及んでいる場合は、エンジン分解整備やリビルトエンジンへの載せ替えが必要になることもあり、数十万円規模の高額修理につながるケースもあります。

 
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トラックのエンジン不具合を放置するリスク

トラックのエンジン不具合を放置すると、走行不能や重大故障につながる可能性があります。

初期段階では軽度な修理で済む症状でも、使い続けることでエンジン全体へ負担が広がり、数十万円規模の高額修理になるケースも少なくありません。また、加速不良やエンストは事故や二次被害につながる危険もあります。

運送業では、車両停止による配送遅延や信用低下、代車・レッカー費用の発生など業務全体へ影響が及ぶため「まだ走れるから大丈夫」と放置せず、早めの点検・修理の検討がおすすめです。

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トラックのエンジン不具合はお気軽にご相談ください

トラックのエンジン不具合は、加速不良や異音、白煙、オーバーヒートなど、さまざまな症状として現れます。

小さな不具合に見えても、放置することで走行不能や高額修理につながるケースもあるため「いつもと違う」と感じた段階で早めに点検・修理を行うことが重要です。

アマギでは、トラック整備に対応してきた経験豊富な整備士が、点検・修理・定期メンテナンスまで幅広く対応しています。

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「異音や白煙が出ている」
「修理が必要か判断してほしい」

このようなご相談も随時承っていますので、トラックのエンジン不具合でお困りの際は、お気軽にご相談ください。

当社のサポート内容

トラックのエンジン不具合に対して、路上や車庫など現場での点検・修理から、工場での本格整備まで対応しています。

実際の対応内容は以下のとおりです。

・緊急トラブルへのスピード対応(到着から3時間以内が目安)
・安全が確保できる場所であれば道路上での点検・応急対応も可能
・現場で自走可能かどうかを熟練整備士が迅速に判断
・必要に応じて工場での本格整備へスムーズに移行
・故障予防のための「定期出張モニタリング整備」にも対応

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